投資の話をすると、「失敗したらどうするの?」 と不安がる方がいます。私も昔、そうでした。
しかし投資というのは、 実は小さな失敗の積み重ねの先にあるものなのです。 投資はリスクのあるものを対象にしているために、 失敗を避けては通れません。
つまり、百戦百勝を条件としてしまうと、 投資は成り立たない宿命があるのです。
したがって、失敗を避けるのではなくて、 失敗に対するリスク管理を学ぶ必要があるのです。 株式投資であれば、あなたの力で株の値下がりを止めたり、 値上がりを止めることはできません。
しかし、どこまで値下がりしたら、あるいは値上がりしたら、 この取引を諦めて撤退するのか。損を確定させる、いわゆる「 損切り」をするのかは、あなた自身の資産を一番よく知っている、 あなた自身で決めることができます。
不動産であれば、家賃の滞納が発生したらどうするのか。 部屋で事故が発生したらどうるすのか。それはそれで、 大変な問題です。ある意味、失敗と言えます。
しかしあなたは、 事故の確率を下げることはできないかもしれませんが、 それによる被害額を予測し、保険に入り、 損失を最小限にすることは可能なのです。
この場合、保険の種類を調べて、どのくらい払えば、 いくらくらいまでの損害をカバーしてくれるのかを知り、 自分で判断していくことです。
投資も人生も、リスクを取らないリスク、が一番大きい。
経済学で、オポチュニティロス(機会損失) という考え方があります。何かをしなかった時の、 損失のことを指します。
たとえば、ランチで弁当を売っている店が、毎日12: 30に全てのお弁当が売り切れている場合、これは、12: 30以降に売れる売上をロスしていると考えれます。
本来であれば、14:00まで売れるハズのランチ弁当が、 売り切れによって、12:30までしか売れないので、 もっと生産能力があれば、売上を上げる事ができます。
たとえば、学生の頃に英語の勉強をしていなかった人が、 社会人になって、 英会話スクールに通って基礎から勉強しているのも、 同じような損失と考えられます。
お金についても、同様の考え方がなりたちます。将来、 収入もあまり上がらず、年金で生活できないと理解しているのに、 お金のことを学ばない人生は、将来、 とても大きな損失が待っています。
本来であれば、豊かな時間を過ごせるはずの将来が、 お金にコントロールされる人生になっては、 豊かな人生は過ごせません。
そして、将来、後悔をしても、 絶対に取り戻せるものではありません。
このような考えの人が受講生の中からでてきており、 一番大きな損失、それは「何もしなかった人生」 と考える人が年々、増えているように感じます。
最後に、楽天の創業者の三木谷浩史氏の言葉を紹介いたしますね。
「僕はよくリスクテイカーだと言われます。でも、 本当はそうじゃない。限りある自分の人生を、 精一杯やったんだと思いたいだけ。 人生を後悔するという最大のリスクを回避しているんです。 」